「この作品のことを好きと言ってくれる読者の方も多く、僕の代表作の一つだと思っています」
作品の位置付けとしてはデビュー作である『えでぃっと!』から連なる『大枝芸術学院』を舞台にした、オタクの少年、少女の物語のジュブナイルポルノ版。イラスト担当は三色網戸。さんです。
はじめてのレーベル、はじめてのジュブナイルポルノ、はじめて自分から書きたいと言い出した作品ということもあり、当時の自分の全てを投入して書きあげた作品です。
発売当時から評判もよく、ぷちぱら文庫Criativeではじめての重版がかかったり、この作品を読んでくださった編集さんから執筆依頼が来たりと、いいことだらけの作品でもありました。作家を続けていく自信になった作品でもあります。
販促にゲームの体験版もつくりましたね。
担当であるパラダイムの黛さんがVA文庫も担当されていて、お互いにビジュアルアーツさんと縁が深かったこともあり、ゲーム制作エンジンを自由に使っていい立場にあったので、やらせてもらいました。一人で、一晩でつくったんですよ、あれ(笑)
このタイトルは自分で考えたものです。
表紙も含めてジュブナイルポルノよりラノベ寄りだったので売れるかどうか心配だったのですが、杞憂でなによりでした。
三人称で、女性側の心情や表情を主に描くという官能小説の技法とは違い、主人公視点の一人称で主人公の心情もガンガン描くという書き方をあえてしてみたというのもあります。そのあたりを評価してくださった方もいたのが、とても嬉しかったですね。